プログラムを読むまで知らなかったが、本日の仙台公演がこのジャパンツアーの初日だそう。腕鳴らしか…ちょっとつまらないけど、一等最初に聴けるから満足ということにしよう。
まずは5位?のフランス人 Francois Dumont。いきなりYAMAHAかー!頷ける、華は無いけど、繊細で柔らかな思慮深さを感じるプレイ。
Ingolf Wunder, Steinwayに変えてピッタリな、華やかな天真爛漫系、楽しむ才能がある人。プロ活動増えて深みが出て来たら人気が出そうなピアニストなんだろうな。
LucasGeniusas, あら渋くていい男~と思ったら、一転、ピアノは重い重い(笑)、独創的、粘着質!前出の軽い彼より、よっぽど好みです!この彼のコンチェルト1番を聴いてみたいわ。どんなねばっこい恋の曲になるのか。
Daniil Trifonov, コンチェルト1番。清潔で優しい、田舎の好青年といった趣。私の好きなキラキラ系の音を出すピアニストでした。美しいんだけどもう少しメリハリが欲しい。輝きはあるんだけど煌めきは無い、私は付き合ったら飽きちゃう男かも、みたいな音。もちろんこれは好みの話ですが。若い新芽には産毛があるから朝露を含んで朝日に輝きますよね。ただ私は、その産毛がいらない、と思ってしまう。つるんとした質感の方が好き
トリは優勝者Yulianna Avderva,
んー。香水の香りがここまで香ってきそうな、重たーい音に、最初は辛かった。
一音一パッセージが、いちいち主張が強い!
強い解釈と実力があるからこそだと見えてくると、今度は雑な色気と貫禄を兼ね備えたインテリに聴こえてくる。
多分実力者なんだろうねやっぱり、最終楽章近づく頃にはあんなに下手だった(ソリストに寄り添い過ぎていて、阿ってる漢字で気持ち悪かった)オケも落ち着いて聞けるようになった。ピアノが引っ張ったということか。
個人的には好きなタイプの音じゃないけど、こういう音楽も聴いて、自分の鑑賞の幅を拡げなければいけないな、と思わせてくれた、強い力を持った演者に感謝でした。
【出演者】
フランソワ・デュモン(第5位)
インゴルフ・ヴンダー(第2位)
ルーカス・ゲニューシャス(第2位)
ダニール・トリフォノフ(第3位)
ユリアンナ・アヴデーエワ(第1位)
【公演の詳細】
http://www.japanarts.co.jp/html/2011/chopin_gala/index.htm
【ちらしのPDF】
http://www.japanarts.co.jp/html/2011/chopin_gala/images/flyer.PDF